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ポキっとイッてしまった

諸事情があって現在福島県のビジネスホテルで引きこもりをしている。

そろそろ社会的に死にそうな気がしている。

 

ことの発端は、研修と称した一ヶ月の強制労働である。

福島県に連れてこられ、ホイ今日から一ヶ月はここがお前らの職場だホイ働けと言われ、ツナギとヘルメットを着用し働くことになった。

 

精神面でも肉体面でもつらく厳しい日々であったが、20日間は耐えた。

しかし、残り10日間となったところでダメになった。

朝ごはんを食べながら、数十分後に味わうドナドナ感、絶望感を思うと「もうええわい」となってしまった。

このあたりが僕の心の弱いところである。

部屋に戻り「すみません、今日は身体の調子が良くないので休みます」と電話をしてそこから数日、仕事に行っていない。

 

噂に聞くところによると、相変わらず激務であるらしい。

そして、たいして動きもせずしんどいしんどいと言うだけ言うて姿を消した僕に対し同じ研修生からヘイトが集まっているらしい。

 

今後のことを考えると良くないのはわかっている。

でも、もう、今更仕事に行けないのである。

有給はそろそろ使い切ったのではないか。

欠勤は給料と人事考査に響く。

研修で逃げ出したやつというレッテルも結構響く。

でも、もう、行きたくないんだからどうしようもない。

 

同じく東北で強制労働に従事している同期に連絡をすると、とりあえず病院に行けとのことだったので、

近くの整形外科に行き「もう仕事に行きたくないです」と言うと

筋肉痛&腰痛で一週間の休養が必要だという診断書を書いてくれた。

「もう身体が限界なんやな、しんどいんやな、一週間休みなさい、それから、自分が仕事を続けるかどうか考えなさい」というようなことを

お医者さんは言ってくれた。

福島県にきて、はじめてかけられた優しい言葉だった。

よし、一週間休もうと思った。

 

はじめはビジホに男を連れ込んだりして遊んだりもしたがそれも飽きた。

最近はずっと寝ている。

この代償はいつ払うことになるのかと考えるとこわくてしかたない。

社会人としてかなり大きなタブーをおかしてしまっている気がする。

自分の将来がこわいくせに頑なに引きこもる。完全にニートの思考である。

アホである。

 

先日、福島県で大きな地震があった。

親、上司、友達、先輩、いろいろな方が大丈夫かと連絡をくれた。

地震は大丈夫か、あと少しだからお仕事頑張ってね。

実は心が折れてビジネスホテルで引きこもりをしていますとは言えなかった。

 

昔から嫌なことからはすぐ逃げるタイプだったが、

社会人にもなってこんな情けない事態を自分が引き起こすとは思わなかった。